露天風呂考
以下は本家ダッシュ村の風呂です。相当大がかりなのでマネはできないかも知れませんが、一応参考に。
まず石を組んで炉を作ります。
炉の上には鉄板を敷き、その上に板で風呂桶を作ります。
この際、板が弱くて一度は水漏れで失敗しています。厚めの板を組んで使用。
もちろん鉄板の上には板の格子を組んで五右衛門風呂構造に。
桶の底の鉄板下の炉から焚きつけて風呂を沸かします。
お見事
このような風呂が出来るものでしょうか。
まず偽ダッシュ村での問題点。
1.巨大な石などを運搬する手段がない。
(重機が入らない)
2.木の桶では耐久性に問題がある。
しょっちゅう水を入れていないと割れ、ソリが起こり、漏水する。
などです。
同じような構造にするとすれば釜部分は石ではなく普通のコンクリートブロックなどが使えるのでしょうか。ブロックが耐熱性に問題があるののなら耐熱煉瓦で組むことになるでしょうが、いずれにしても少し高い位置に風呂桶がきますね。
最も現実的な方法としては池を掘って、そこに湯を流し込むという方法です。
1.8×1.8メートルの風呂を作ってお湯を60センチまで貯めるとする約2000リットル、普通の家庭用風呂桶の約6倍程度のボリュームです。
1ccの水を1℃上昇させるのに必要な熱量が1カロリーですので、20℃の水を40℃まで加熱すると仮定すると(40-20)×2000=40000000カロリー=4万キロカロリーの熱量が必要となります。
普通に手に入る灯油と薪の使える風呂釜の出力は12000キロカロリー/h程度なので単純計算で3.3時間湧かさなければなりません。これに熱効率、冷めなどを考慮すると相当な時間沸かし続けないと入れる温度までは水温の上昇は難しいということになります。
いずれにしても現段階でもっとも現実的なのは上のような方法かと思います。
川の水を濾過しつつ予備層にポンプアップし、灯油ないし薪の釜で熱します。
熱した湯は順次風呂桶に入れ、冷めてきたら予備層から給湯するという方式です。
予備漕の効率さえ良ければ次々に入っても追い炊き(給湯)は可能だと思います。
もし最初の水を25℃から焚き始めるとすると1万キロカロリーの熱量が節約が出来ますので、沸かす時間も2時間半に短縮されます。
川の詰めたい水をそのまま沸かすのではなく、水の備蓄タンクを備えて太陽熱などで極力温めるようにしたほうが効率的です。
しかし、よく考えると大きな誤算がありました。
2000リットルを揚水するのは1万円程度の水中ポンプでも30分程度で可能なんですが、予備漕のキャパによって風呂桶に貯められる量が規定されますので、いつまで経っても適温の湯が溜まらない可能性もあります。
予備漕の容量を200リットルとしましょう。この量であれば水温を20℃上昇させるための熱量は4000キロカロリーですので、20分で40℃になります。この時点で風呂桶にこ湯を流し込み、さらに予備層に200リットルの水を溜め、20分かけて湯を沸かし流し込む。この作業を10回繰り返せば風呂は一杯になるのですが、最初に投入した40℃のお湯は3時間以上経ちますので、確実に冷めてしまいます。
やはり風呂桶に最初から2000リットルの水を溜め、循環して沸かさなければ最初に沸かしたお湯の熱量はまったく無駄になってしまいます。
そこで風呂桶からポンプを介して予備漕に湯を循環させれば効率良くお湯を沸かせるのではないかと思います。
またこのポンプは風呂の排水にも使用できます。
もっと効率の良いのは下のシステムでしょう。
何と言うことはない普通の家庭のお風呂と同じですが、考えるとここに行き着きます。
風呂桶が地面より高い位置になるのは難点ですが、循環用のポンプも不用で専用の強力なボイラーが使用できます。
全体を地面の高さに合わせて埋め込む場合は、ボイラー等の防水対策をしっかりしなければなりません。
露天風呂班長、酒夢人さんにいろいろネットで検索した頂いたところ、面白い情報が入手できました。
露天風呂を造ろう
なんと車のラジエターにポンプで注水しながら直接火にかけて湯を沸かすという方式です。
原理としては2案と同じなんですが、ラジエターの熱交換率は非常に良く、かなりのスピードで給湯が可能なようです。瞬間湯沸かし器と同じような構造ですね。
心配なのがラジエターの耐熱性なんですが、これも直接火にかけて予備実験をしていましたが、大丈夫のようです。
500リットルの水を40℃に沸かすのに1時間10分かかっています。最初の水の温度がわかりませんが、海抜1000メートルの場所の石清水ですので、5月と言えども結構冷たかったと思います。
我が村の露天風呂は設計上2000リットルですが、大きなラジエター(場合によっては2連にする)と効率の良い釜を使用すれば3時間程度で沸かせるんじゃないかと思います。